よく悩むのがお布施をいくら包むかです。相場はいくらののか、悩むところですよね。
お布施には明確な料金表や定価がありません。
また、先祖代々より関係の深かった寺院やお坊さんとの関わりが薄くなってきて、親が亡くなったりして、誰に聞いたらいいのかわからないですよね。
まずは、お布施の意味について、お布施とは一般に、葬儀やお盆など、さまざまな仏事(法事・法要)の際に、お坊さんに渡す謝礼のことをいいます
しかし、本来お布施とはお経に対する謝礼や対価という考えでありません。
寺院にお経を上げていただき、布施を施す。
そのお布施はお経をいただいお坊さんへ渡してはいますが、実際はご本尊に捧げているのです。
仏教の大事な行(ぎょう)は以下の3つに分けらます。
- ①法施(僧が信者に仏教を説き、人に施すこと)
- ②無畏施(人におそれの念を抱かせないこと)
- ③財施(金銭や品物などの財産を施すこと)
お布施は③財施にあたります。
葬儀の時のお布施は、お経や戒名に対する僧侶への報酬ではなく、ご本尊へお供えになりのです。
ご本尊へ捧げられたお布施で寺院の維持や活動を行うことでご本尊をお守りしていることとなるのです。
本来は、葬儀の規模や戒名の位などで金額を決めるものではなく、故人に対する精一杯の気持ちの金額を包めばよいのではないでしょうか。
しかし、社会的地位が高かった人、仏法に貢献した人、お寺に貢献した人などの葬儀では、お布施も高くなるのが一般的です。
お布施の語源は、その昔、「粗末な衣服をまとっていたお坊さんに対し、布(衣類)を施したこと」にあります。
そこから「布を施こす」、つまり「布施」と呼ばれるようになったと言われています。
したがって、お布施は本来の意味で考えると金銭でなくてもよいと言えます。
ただ、現代においては衣服や食物などを差し上げるわけにいかないため、相応の金銭をお布施としてお渡しする習慣ができあがったのです。